FUJIFILM X-E4というカメラを買いました。
一眼レフと超小型ミラーレスを持っているので、その中間が欲しいとずっと思っていたのですが、選ぶのが大変そうすぎて後回しに……。こういうものはじっくり時間をかけ調べ尽くして選ぶタイプゆえ、気合いがいるのです。
しかし欲しい欲しいと言って行動しない日々にも飽きたので、カメラ買います!と3月中旬に宣言し、2週間ほど調べ尽くしてFUJIFILM X-E4を購入。
検討を始めてから決めるまでの思考の変遷を書き残しておきます。未来の自分のための備忘録と、アドバイスをくれたお友達への報告のために(興味があるかわからないけど笑)。レビューはまたしばらく使ってみてから。
Contents
ずっとずっと、サブカメラが欲しかった
たいして詳しくはないけどカメラ歴はなんだかんだ10年になります。持っているのは、2012年の夏に買った小型ミラーレスSONY NEX-5Nと、2016年頃に「仕事用にも使えるもっといいカメラを」と奮発した一眼レフCanon 8000D。
SONYのミラーレスは、カナダ滞在中に欲しくなり、日本から買って送ってもらった思い出のカメラ。開封した瞬間も、異国の街を撮り歩いた日々も鮮明に記憶に残っているし、「写真楽しい」と思わせてくれたのは間違いなくこのカメラでした。古いけど手放せません。
Canon 8000Dは、初級機と中級機の間のような独特のポジションに位置する機種なんです。あえてその絶妙なところを選ぶ人が少なくて注目度は低いけど、選んだ人の評価はかなり高い。我ながらこのチョイスはよくて、私にとって何かと”ちょうどいい”Canon 8000Dには大満足しています。
でもやっぱりフルサイズは重たい。どこへでも持ち運ぶことは全然できない。かといって、2012年のSONY NEX-5Nでは少し物足りない。
「この中間があれば」とはずっと思っていたのですが、購入を引き伸ばしてしまいました。2023年3月、持ち運びやすいコンパクトさがありながら性能もきちんと高いカメラをと、ようやくサブカメラ探しの旅をはじめたのでした。
興味があったのはFUJIFILM Xシリーズ
なんとなく長年気になっていたのはFUJIFILMでした。理由は単純で、いい写真を撮るなあと思う人がみんな使っているから。「フジにしか出せない色がある」らしく、特にXシリーズはいいとよく聞くので、そのへんかな、と漠然と思っていました。
でも見てみると、Xシリーズっていってもたくさんあるんですね……。X-T5というのがどうやら最新機種のようだけど、ずいぶんメカメカしくてお高い。Proというシリーズもあるけど、これだとCanonの一眼と同じになっちゃうかな、とか。
調べていくうちにNikon ZfcやZ50あたりも気になってきます。FUJIFILMが欲しいんじゃなかったんかい!と突っ込みつつ、やはりNikonは最高ですよね。わかるんですよ。
カメラに詳しい人が何人か教えてくれて、私のまわりにこんなにカメラ師匠がいたとは〜と嬉しくなったりもして、ひと通り知識がついたところで「持ったときのフィーリングも大事だよ!」と言われ、「そりゃそうだ」と店頭へ行ってみました。
店頭で触ってみる。やはりカメラは手に取らないとだめです
実機を手に取って触ってみると発見の連続で、やっぱり持ってみないと始まらないなと思いました。家電屋さんを何軒か回ったのだけど、最新機種しかなかったり、お店によって品揃えがまちまちだったりで、結構苦労しました。
それでもだいぶ学びがあって、私にとっては「手なじみの良さ」や「シャッター音」が大事だと気づいたり。すべてデジタルで精度の高い最新機種よりも、ちょっとの不便さや自分の手で操作してる感がほしいなと思ったり。
そしてなんといっても、数グラムの違いでこんなにも違うのかと体感しました。カメラは「重さ」がとても大事な要素。いろいろ持ってみると、重さは同じでも形状によって重く感じたり、付けるレンズによってまた違ったりと、奥が深い。
何より最大の気づきだったのは、ほとんどのカメラを「重いな」と感じてしまったこと。Canonの一眼と同じ運命を辿ってしまっては大変なので、根本的に考え方を変えたほうがいいかも?と思い始めました。
一眼レフと併用するなら、コンパクトに振り切るのがいいかも
そして家に帰ってCanonの一眼を持ってみて「これ、意外とそこまで重くないのかもな」とも思い、改めて向き合うようになりました。
よく考えてみたら、Canon 8000Dは私のニーズをすべて満たしている素晴らしいカメラです。サイズ感がぴったりで手なじみがよく、難しすぎず簡単すぎず適度にプロフェッショナル。ダイヤルやボタンも完璧な配置にあり、「こうしたい」と思うままに手が動く。やはり撮り慣れているのもあり、魅力を再発見していくのでした。
じゃあこんなに素晴らしいカメラを持ってるのに、サブカメラが欲しい理由はなに?これだけじゃだめな理由は?と自分に問い詰めていくと、行き着いたのは2つでした。
- FUJIFILMにしか出せない色を楽しんでみたい
- どこにでも持って行きたくなるコンパクトさが必要
10年のカメラ生活で一番思っていることは、シャッターチャンスを逃さないことの大事さといったら何にも勝る、ということです。究極スマホでもいいんです。そのときにしか出会えないシーンと情景を切り取れることが私にとっては重要。どんなにいいカメラを持っていても、肝心なときに持っていなかったら意味がないからね。
そう考えるといっそコンパクトに振り切ったほうがいいように思えました。となるとFUJIFILMだとEシリーズが魅力的に見えてきます。
X-E4とX-E3で数日悩み、X-E5はまだかと思ってしまう
結局X-E4を選んだのですが、新しければ一概にいいともいえないのがカメラ選びの難しいところ。あえて古い機種を選ぶ人や、新しい機種が出ても「私はこっち派だ」と乗り換えない人もいます。
最新X-E4と、ひとつ前のモデルX-E3。どちらにするかが一番迷いました。X-E4はAFの精度が高く使えるフィルムシミュレーションが多いなど、性能が明らかに上がっています。でもハードを見てみると、X-E3のほうがグリップがありボタン位置がより操作しやすいなど、個人的に重視している「手なじみと操作性の良さ」という点では軍配が上がりそう。
X-E4は見た目重視でミニマルに削ぎ落としてしまった結果、機能的には不便になったともいわれているようです。価格差もかなりあるので、X-E3でも十分なのでは?という気持ちも生まれます。
しかし調べているうちに気づきました。私が真に求めているカメラは、次に発売されるといわれているX-E5なのではないかと。だんだんマニアックな話になってきましたが、X-E5はX-E4以上の性能のままX-E3で評判だった部分を戻してくるのでは、といわれているんです。
いつ出るか、本当に出るのか、噂だけが飛び交っていて予想がつかない機種を待つわけにはいかないのですが、この気づきは選択に影響しました。
最終的に「資産価値の高さ」がX-E4を選んだ理由
まだこの世に存在していないカメラが一番欲しくなってしまったので、いよいよおしまいだと思い、より資産価値が高いと感じたX-E4を買うことに。
X-E4は発売当初からすごく人気だったけど、その人気が絶頂だったタイミングで急に生産中止を発表し、「幻のカメラ」といわれています。この先新しく生産されないということは今市場に出回っている分で終わりになるので、貴重なのです。
それが理由で、現在では中古であっても発売時価格より5万円ほど高い値段で流通していたりします。新品を買っていた人は、1年使って売ったら儲かってしまうという状況。この先も価格が落ちないような気がしたのが決め手になりました。
「カメラは資産」なのですね。資産と考えてモノを買うという、その体験ができただけでもいい勉強になったなと思うくらいです。
XF27mm F2.8 R WRのレンズ、ハンドストラップをつけて極限の軽さに
せっかくコンパクトなカメラにしたので、X-E4のためにあるとも言われているXF27mm F2.8 R WRという超小型パンケーキレンズを装着。ストラップも首からかけるのではなくハンドストラップにして、とにかく軽さを活かすことにしました。
今のところ、最高。これなら旅行にも持って行きたくなると思うし、普段ハンドバックに入れておいても邪魔に感じないサイズです。カメラを持って行くところをクリアしても「バッグとケースから取り出す」というところにもハードルがあったので、ささっと取り出せるようにしたい。
こちら、試し撮りしてみた写真です。
Canonの一眼も改めて愛したいところ。写真は楽しい。
カメラ選びの過程で今持っているCanonの一眼レフにもより一層愛着が湧いてきたので、もっと活用していきたいと思います。
今まで「レンズを換える」ということを全然してこなかったけど、レンズを換えると撮れ方も総重量も変わるし、FUJIFILM X-E4が身体になじんできた頃にCanonのレンズも買ってみようかな。
2週間悩んで最適ルートからの購入にも時間をかけてしまったけど、選んでいく過程でいろんな発見があっていい時間でした。今年はもっといろんなところに出かけて撮りたいと思います〜。
おわり。