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海外のカプセルホテルはこんなに快適。「狭くて惨め」なイメージ変わります

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ときどき海外でカプセルホテルに泊まることがあるのですが、日本と海外のカプセルホテルのイメージに乖離がありすぎでは?と感じるので、知っていることをまとめてみます。

  • カプセルホテルの発祥は実は日本
  • 外国人観光客にとってはSuper Coolな日本文化
  • 海外にもおしゃれなカプセルホテルがたくさんできている
  • 最近のカプセルホテルは本当に快適

などなど、知っていますか?

「カプセルホテルって終電逃したくたびれサラリーマンが仕方なく泊まる、狭くて貧相な感じの宿泊所でしょ?」

というイメージで止まっている人はぜひ読んでみてください。

「カプセルホテルに泊まってる」と言ったときの反応は、決まってドン引き

最近マレーシアのクアラルンプールでカプセルホテルに泊まったのですが、びっくりするくらいドン引きされて悲しくなりました。

現地の駐在員さん
「え!?カプセルホテルって、、、若い女の子がそんなとこ泊まっちゃダメでしょ!男の人もいるわけだよね?絶対危ないでしょ」

日本の友達
「ほんと寝るだけって感じでしょ?海外でそういうのって大丈夫なの?私は絶対ムリ!」

グローバルエリート
「お金ないんだね……」

つらい笑

私は旅好きな知り合いが多いから感覚が麻痺してたけど、一般の感覚ではどうやらやばいらしいですね。まあ、ちょっと偏りもありますが。

海外のカプセルホテルから入ってしまった人間なので、日本でどんなイメージがあるのか知りませんでした。

日本では、本当に「カプセル」の形をしたところが多いんですね。同時期に流行った「酸素カプセル」のイメージもあって、寝返りも打てないようなカプセル状の物体に入って寝ると思っている人もいるみたい。調べていたら「死体安置所みたいでイヤ」という表現もありました。。

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こんな感じのね。しかも、日本では男性専用の施設が多いそうです。

たしかにそれじゃ、そういう反応になるのも仕方ない……。けっこう日本にもおしゃれなところが増えているらしいけど、知られてないようです。

あれ?カプセルホテルってそんな認識なの?って感じですが、調べてみたら意味がわかりました。

カプセルホテルは日本発祥。SNSで火が付いた

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カプセルホテルの発祥は、実は日本だったんです。

日本初のカプセルホテルが大阪にできたのが1979年。建築家の黒川紀章による設計で、当時としては画期的なホテルだったので、取材が殺到し話題になりました。

それから東京を中心にどんどん新しいカプセルホテルが増えていきます。でも、低価格なので「貧乏人が泊まるところ」というイメージがどうしても付いてきます。

みんながスマホを持つようにになって、カプセルホテルに泊まった若い外国人バックパッカーがSNSで拡散したことがきっかけで、世界中から「なんだこれは!?」と注目されるようになったようです。

SFのような世界観とか、ハイテクな空間とか、そういう「ロボットの国・日本」的なイメージもあってCOOLに見えたのかもしれないですね。海外では、エンターテインメント施設のような捉え方をされているようです。

わざわざ「カプセルホテルに泊まるために」日本に来る人もいるとか。外国人のレポートブログもあって、面白がっているのがよくわかります。

YouTubeで探すとレポート動画たくさんあって面白いですよ
» Tokyo Capsule Hotel Experience ★ ONLY in JAPAN
» Tokyo CAPSULE HOTEL Experience NIGHTMARE

おしゃれでミニマルな海外のカプセルホテル

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日本人にとっては結構どうでもいいカプセルホテルですが、外国人の目には素敵に映っていることがわかりました。

さらにこれが、海外に逆輸入?輸出?されて、ここ5〜6年で東南アジアなどにもカプセルホテルが増えています。ホステルやドミトリー型ゲストハウスとして運営していた施設が、カプセルホテルに改装するケースもあるくらい。

これがもはや、“カプセル”ではないんですけどね……。
最近マレーシアで泊まった「The Bed KLCC」というホテルを例に、どんな感じなのか紹介します。

※画像は施設提供のものをお借りしています

カプセルホテルの立地はとても便利

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カプセルホテルはだいたい都心にあります。The Bed KLCCは名前のとおりクアラルンプールのKLCCエリアにありまして、ツインタワーとかにも近いです。

カプセルホテルの設備

設備は写真で見たほうがわかりやすいと思うので一部公式からお借りしました。

ラウンジ・共有部

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まずはラウンジですが、これが快適すぎる。

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英語の本がいっぱい置いてあるので、暇つぶしにも最適。

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フェイク暖炉があります。マレーシアのくせに……

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コーヒーマシンや水も勝手に飲んでOK。コーヒーは日中のみ課金性になっています。

トイレ・シャワー・洗面スペース

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共有のトイレ・シャワー・洗面スペース。もちろん男女別です。

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シャワーは十分な広さ。掃除が行き届いていて、きれいです。

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女性のほうには、着替えとかメイクアップができるスペースも広くとってありました。スーツケースも置ける。

アイロン台まであります。後から知ったのですが、マレーシアの宿に高確率でアイロンが置いてあるのはムスリム女性の“ヒジャブ”にかけるためだそうです。面白いですね。

部屋(部屋にも水回りあり)

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これですー!カプセル部分!

部屋はこんな感じで、ベッドだけ入る小さな個室が並んでいます。壁で仕切られ、正面はブラインドが降ろせるので、ドミトリーよりもプライベートが保たれます。

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これが各部屋の入口。カードキーをタッチします。

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小部屋の中には電源・ライト・壁から出てくる台・鏡・フックとハンガーがあります。

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The Bed KLCCのよかった点は、各部屋の中にもトイレ・洗面・シャワールームが付いているところ。10人くらいでシェアする感じにはなりますが、ちょっと歯磨きしたいときなどには助かります。

女性専用部屋もあるので安心ですね。

カプセルホテルでもサービスはビジネスホテル並み

素泊まりで寝るだけのイメージがあるかもしれませんが、私が泊まってきたところは「日本のリーズナブルなビジネスホテル」並みのサービスがありました。普通に便利です。

簡単な朝食付き

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たいしたメニューではありませんが、トーストなどの簡易な朝食はフリーです。時間内に勝手にラウンジに行って、セルフサービスで食べる感じです。

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朝にコーヒーは欠かせませんね。

ランドリーサービス

意外と助かるのがこれ。

たいていのカプセルホテルにはランドリーサービスがあると思います。朝フロントに出しておけば夕方にはきれいになって戻ってくるので、かなりラク。

ここでは1kg=10RM(250円くらい)でした。計り方はけっこうテキトーな目分量なので、1袋だったらだいたいこれでいけます。

貴重品入れとウォーターサーバー

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私は使いませんが、廊下のところに貴重品ボックスがあります。セキュリティ意識高めの方はどうぞ。

地味に助かるのがウォーターサーバーですよね。隣にコンビニもありますが、毎日水買うのけっこうだるかったりするので。

カプセルホテルの料金や客層など

肝心の料金ですが、これで1泊1000円しません。私は直前に予約するので、800円くらいでした。日本に住めなくなります。

宿泊者たちの客層はこんな感じでした。

  • 寝床だけあればいいビジネスマン
  • ちょっとだけ都市に用があって来ているマレーシア民
  • 世界中の若い旅行者

単身者に限らず、けっこう親子やカップルみたいな人もいました。

しかしやっぱりホテルには劣る部分はあるし、安宿であることには変わりないです。The Bed KLCCに実際に泊まって「もうちょっと頑張ってほしい」と思ったのは以下の2点。

◆チェックインに時間がかかる
たまたまスタッフが手際が悪かっただけかもしれませんが、ありえないくらい時間かかりました笑 なかなか部屋に入れず時間ロス。

◆Wi-Fiがそんなに速くはない
SNSや検索などのネット利用には問題なかったけど、動画を見るのはきついレベルです。まあマレーシアなので仕方ないかなと……。

カプセルホテルのイメージ変わりましたか?

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写真を見せると、「あーこれならいいかも」と言う人が多いんですけどね……。

個人的には、これで800円っていうのは恐ろしいなと。さすがにずっとここだと厳しいですが、ときどき個室にしたり、リゾートではいいホテルに泊まったり、長くいる街ではAirBnBにしたりと、使い分けるなら全然ありだなと思います。ランドリーとか付いてるの楽ですし。

だからあまりケチっているという感覚はないですね。

けっこうかわいそうな子扱いされるのが悲しかったので書いてみました笑 質問あればTwitterからどうぞ。

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おわり。

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