Public Relations

プレスリリース配信の適切なタイミング【時期・曜日・時間】

広報活動の基本であるプレスリリース。配信時間によって効果が変わるとかいわれていますが、実際のところいつがいいんでしょうか?

「プレスリリースを作成するけど、メディアへの配信はいつ頃までにすればいいの?曜日や時間帯によって読まれやすさが違うのかな?」

という広報初心者さん向けに、プレスリリース配信の適切なタイミングをまとめます。

配信タイミングについては人によって言うことが様々だったりしますが、受け取るメディア側の気持ちを第一に考えればOKです。

まずはざっくりと週単位で配信時期を決め、それから曜日&時間を考えましょう。

★プレスリリースについては全10記事以上でまとめていますので、しっかり学びたい人は下記の記事からどうぞ。

手紙のように想いが届く、プレスリリースのすべて【全11記事】広報PRを始める人が最初にぶち当たる壁は、プレスリリースの作成・配信です。 プレスリリースとは、メディアや各ステークホルダーに向け...

適切な配信タイミングは、「内容&ねらうメディア」で決まります

情報は鮮度が命。

どんなに一生懸命プレスリリースを書いても、タイミングを間違えるとアウトです。せっかく時間をかけたのに反応がゼロ……という切ない結果もありうるので、作成前から配信日を意識して逆算しつつ進めていきましょう。

適切なプレスリリース配信の時期というのは、プレスリリースごとに違います。具体的には以下の2つによって決まります。

  1. プレスリリースの内容
  2. 情報を届けたいメディア

 

①プレスリリースの内容

まずはプレスリリースの内容です。プレスリリースを出せるのはどんなときだと思いますか?

「新商品を出すとき」などが一般的でわかりやすいのですが、そのほかにもいろいろな種類があります。考えられる全種類のプレスリリースについてはこちらの記事にまとめました。

なかでも頻度の多いものをピックアップして見てみると、適切なタイミングは以下のようになります。

新商品・サービス 2ヶ月前〜当日まで
イベント告知 2ヶ月前〜3週間前
キャンペーン開始 2週間前〜1週間前

新商品や新サービスの場合

発売日当日に出すのがセオリーっぽくなっていますので、当日でもまったく問題はありません。ただし次の項目で説明しますが、ねらいたい媒体によっては時期を早めることを検討しましょう。

一般向けイベントの告知の場合

メディア掲載を通して消費者に届き、お客さんとして来てもらうことがプレスリリースの目的です。

自分がいち消費者だとすると、イベント情報は2週間前くらいには知りたいですよね?そのためには、メディアには3週間前くらいに情報が入っているのが理想です。

逆算して日時を決めます。あまり早すぎても忘れられてしまうので、早くても2ヶ月前くらいがいいでしょう。

応募型・参加型キャンペーンの場合

イベントと同じく、メディア掲載を通して消費者に知ってもらうことが目的です。

ですが、イベントよりもキャンペーンのほうが宣伝色が強いため、新聞や雑誌で掲載される可能性がそもそも低い。また決まった場所に行くものではないので、直前に知っても参加しやすい情報です。

WEBにターゲットを絞り、2〜1週間前くらいがいいでしょう。

※イベント等にメディアを呼びたい場合
1ヶ月前までには案内状を送るようにしましょう!メディアの方は忙しいので、取材先を決めるのは直前になることが多いのですが、早めに告知したほうがベターです。

 

②情報を届けたいメディア

もうひとつの要素としては、ねらいたいメディアの種類です。

テレビと雑誌と新聞では、当然コンテンツづくりのスケジュールがまったく違います。媒体ごとのサイクルを意識してプレスリリースを送りましょう。

テレビ 2ヶ月前〜当日
新聞 1週間前〜当日
雑誌 数ヶ月〜2ヶ月前
WEB 1週間前〜当日

 

一番気にすべきは「雑誌」です。月刊誌の場合、発行の2ヶ月前には誌面内容が固まってしまうためです。

雑誌は3ヶ月〜半年先くらいまでざっくりと企画が決まっていて、それに合わせて情報を集め→取材をし→誌面を構成し→印刷に回し→→というフローで進んでいきます。

企業によっては、同じプレスリリースでも雑誌にだけ先行配信しているケースもあります。その場合は情報解禁日を明記して、世に情報が出るタイミングは同時期になるようにしています。

雑誌以外は、その新しい情報がスタートする当日まで大丈夫。

掲載してもらいたいメディアが決め打ちである場合は、先に口頭でチラッと話しておき、いつまでにプレスリリースがあればよいか聞いてみるのも手だと思います。

プレスリリース配信に適切な曜日・時間ってあるの?

あります。

ざっくりのタイミングが決まったら、より細かく曜日・時間を決めましょう。適切な曜日と時間は、記者の気持ちになって考えればわかります。

プレスリリース配信に適した曜日

曜日は、週半ばの火水木がおすすめです。

理由は消去法で、その他の曜日に比べてプレスリリースが読まれやすいから。

 

  • 月→週明けは土日に来たメールの対応などで忙しく、あまり見る時間が取れないかも
  • 金→午前中ならまだしも、午後は取材に出てそのまま直帰する記者さんが多い。記者さんも花金楽しみたいですよね
  • 土日祝→毎日稼働のメディア業界といえど、週末休みの人も多いです

 

以上の理由から、火水木がいいです!自分に置き換えて考えてみても、落ち着いてメールを読むのは週半ばというのはなんとなくわかるかなと思います。

プレスリリース配信に適した時間帯

営業時間である10〜17時の間にしましょう。

個人的には経験上、【10〜11時台もしくは15〜16時台】がいいかなと思います。よく巷で最適時間だと言われているのは【16時頃】ですね。

記者さんの1日の動きを想像してみるとわかるのですが、この時間が一番落ち着いてメールなどを見られるからです。出社早々はバタバタするし、ランチタイムは取りたいし、遅い時間はいろいろ片付けたいこともあるし。

とはいえメディアは不規則な仕事なので、個人レベルで見るとあまり関係ないんですけどね!(結局)

あくまで理論上の話ではありますが、

結論:火水木の10〜11時台、15〜16時台

がおすすめだよ、ということになります。

情報解禁日を設けてタイミングをずらすのはあり?

Pressrelease timing 2

先ほども少し触れましたが、プレスリリースに情報解禁日を設定して、指定した日時以前にメディアに出ないようにコントロールすることがあります。

とくに芸能絡みのリリースや重大な発表にはよく使われ、特オチ(他媒体にネタをもっていかれること)がないように公平性を保てたり、リリース時の混乱を避けられたりするメリットがあります。

暗黙のルールとして機能していて、普通はどのメディアさんも守ってくれます。ですが、実は情報解禁日についてはいろんな論争があって、もう今の時代に必要ないんじゃないか、とも言われていたり……。

嫌うメディアさんもいるので、ここぞというときに使うといいでしょう。

個別に記者にアプローチする時間は?

プレスリリースを配信したら、記者さんに個別にアプローチしたいこともあると思います。

毎回「プレスリリース届きましたか?」と電話をかけるのは鬱陶しいのでやめたほうがいいですが、あらかじめ関係が築けていたり個別に伝えたいことがあったりする場合は、電話アプローチも活用しましょう。

午前中にプレスリリースを配信するメリットとして、その日の午後をつかって記者さんとやりとりができるというのはありますね。

テレビへのアプローチ時間

プレスリリースの情報だと、生放送の情報番組にアプローチすることが多いと思います。生放送の時間中に電話をかけることだけは絶対にやめましょう!放送前後1時間くらいも、できれば避けたほうがよいです。

それ以外ならOKですが、テレビは時間帯うんぬんの問題以前に、きちんと企画として提案できる状態にしてからアプローチするといいですね。プレスリリースどーん!でネタになることは少ないです。

曜日やコーナーを指定して連絡しましょう。

新聞へのアプローチ時間

朝刊・夕刊を発行している新聞の場合、そのスケジュールで毎日が動いています。

お昼過ぎ頃まではその日の夕刊の対応で忙しく、18時過ぎ頃からは翌日の朝刊で忙しくしています。そのため、14〜17時頃がチャンスです。

新聞社はFAXでプレスリリースを受け取るところがまだ多いので、アプローチしたい記者個人宛にFAXを送り、それから電話をするといいでしょう。

雑誌へのアプローチ時間

雑誌の場合は、特にダメな時間はありません。

ただし午後は取材に出ていることが多いため、担当の方が不在だった場合は出直しましょう。あまりしつこく電話しないように。(雑誌編集部では新人が電話番をしていることが多いため、覚えられてしまいます…)

また、強いて言うなら校了日近くは忙しいので、余計な電話はやめましょう。

WEB媒体へのアプローチ時間

WEBも特にダメな時間はありません。

WEBはメディアの数も多く、編集部の体制も様々なので一概には言えません。そもそも一生電話してくんな、という雰囲気のところもありますので、時間帯以前に媒体ごとの特色を注意して見ておきましょう。

タイミングより大事なのは、中身と配信方法

いろいろ書きましたが、中身があってこその配信時間です。

タイミングが命といえど、タイミングだけで取り上げてもらえることはありません。逆にどんなにいい内容でも、タイミングを間違うとさようならなので、比べられるものでもないですが……。

まずは引っかかりやすいプレスリリースの書き方も身につけておきましょう。

プレスリリースを配信する方法としては、記者さんに直接連絡できるのが一番ですが、プレスリリース配信サービスを使うのもいいと思います。以下の記事で配信サービスの比較もしたので、あわせてどうぞ。

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おわり。

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