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コンタクトレンズを一生使えると思ったら大間違い。目にも寿命がある話。

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こんなツイートをしたら少し反応があって「やっぱりみんな知らないんだ…」と思ったので、少し詳しく書こうと思います。

ヒトが人生のうちでコンタクトレンズを付けていられる総時間には限界があり、最長でも25年くらいと言われています。早い人だと15年くらいで限界がくることもあるそうです。

私は現在27歳。同世代のなかではメガネ・コンタクトレンズ歴は長いほうだと思うので、眼の先輩として身近なみなさまに警告しておきます笑

※ところどころ参考サイトを挟みますが、自分で見て聞いてきた経験の裏取りとして改めて調べ、信頼できる情報源を掲載しています

中学1年からコンタクトを付け続けて15年

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調べていると、「正しい使用方法を守っていれば一生使える」という意見も見つかります。

ですが、「正しい使用方法」ってなんだと思いますか?

  • 1日12時間未満の使用を必ず守って、
  • お手本通りの手順で毎日数分かけて洗浄し、
  • メガネとも併用しつつときどき休眼日をつくって、
  • 使用期間を過ぎたら必ずレンズを交換し、
  • 付けたまま寝るなんて言語道断

 

こんな感じです。実際、これができている人のほうが少ないのでは…と思います。

 

個人的な話をすると、私は遺伝であっという間に視力が悪くなってしまい、小学校入学の時点で両目0.7、小4からメガネをかけていました。

中学でバスケ部に入ったのをきっかけにコンタクトにしました。バスケ部は半年で辞めたのですが、メガネが嫌でそれからずっとコンタクトを使っています。半年、1ヶ月、2week、1day、ハードレンズまで、あらゆるレンズの使用経験があります。

なるべく使用方法は気をつけていたつもりでも、中学からつけているともうコンタクトが当たり前すぎる存在になってしまうんですよね。。高校・大学では、わりと管理がずさんだったと反省しています。

 

さらに働きはじめてからは、雑な管理が加速。忙しい仕事でかつパソコンも使うので、毎日遅くまでコンタクトをつけたままドライアイを酷使していました。

毎日12時間以上付けていたし、疲れていると洗い方がテキトーな日もありました。2weekが気づいたら1ヶ月経っていたことも珍しくありません。付けたまま寝てしまうことも、月に1〜2回あったと思います。

これが目を破滅に向かわせているとも気づかずに……

ある日突然、コンタクトに拒絶反応が…。眼科の先生に言われたこと

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昨年2016年の晩夏のこと。

ある日突然、毎日つけていた2weekのコンタクトレンズが、何度付けても眼にゴロゴロ感が出るようになってしまいました。ホコリが入っているわけでも、レンズに傷があるわけでもなさそう。原因不明です。

しばらくはときどきメガネにしたりして対処していましたが、眼科に行って衝撃の事実を聞かされます。

眼科の先生
「コンタクトって、一生使えるわけではないんです。目に負担をかけているわけなので、いつか必ず寿命がきます。個人差があるのでなんともいえないけど、あなたの場合は13歳頃から使っていて、そういう使い方(詳細に説明した)をしてきたんだったら、そろそろ寿命がきてもおかしくない頃なんですね」

……。

それ早く言ってよーーーーー!

先生によると、こういうことらしいのです。

  • 個人差はあれど、ヒトは一生コンタクトを付け続けられるわけではないんです
  • 30歳くらいで目の違和感を訴える人が最近は多いですね
  • 今後はメガネにするか、1dayを時間を減らして使うしかないでしょう
  • どうしてもメガネが嫌なら、レーシックですね

おわった。

 

まだ20代中盤。この若さにしてメガネしか選択肢がなくなるなんて……(メガネが似合う人もいるけど)

メガネで毎日過ごすのはイヤだ、、でも失明したらもっとイヤだ、、、

現在も様子を見つつ、葛藤中です。

知らないと怖いコンタクトの酸素透過率

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コンタクトをしている人で、これを聞いたことがない人はいないと思います。

「コンタクトをしていると酸素透過率が減って目によくない」

文字通り、目に酸素が行き届かなくなるのです。ソフトレンズで目を覆ってしまうためです。

瞬きのたびに上下する「ハードレンズ」は酸素透過率がまだましです。でも、ハードレンズはガラスで出来ているので、目にゴミが入ると激痛だったり、衝撃を受けると目の中で割れてしまう可能性があったりという怖さもあります。そのため普及率が多いのはやっぱりソフトレンズです。

 

酸素透過率は無視できない問題です。

目に酸素がいかなくなることで、角膜内皮細胞が減ってしまうんですね。そしてこの角膜内皮細胞というのは、生まれた時点で数が決まっていて、一度減ったら二度と増えない細胞です。

角膜内皮細胞が減りすぎると、目が痛んだり、視界がぼやけたりという障害が起こります。そして最終的には、白内障治療やレーシックのための手術が受けられない目になってしまうのです。

こちらの記事に大変詳しく書かれていたので、ご覧ください。
» コンタクトレンズって何歳まで使えるの? 実は刻一刻と縮まっている眼の寿命 – 現役眼科検査員が教えるコンタクトレンズのすべて

 

コンタクトをし続けると酸素が足りなくなり、角膜内皮細胞が死んでしまい、死ぬ前の目には二度と戻れない。。ああ恐ろしい。

コンタクトの歴史はまだ30年。“コンタクト歴何十年”のサンプルがいない

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コンタクトレンズが発明されたのは19世紀とかで、巨大で分厚いレンズを一生懸命目に入れていたのがはじまりのようですが、一般に普及するのはもっと後のこと。

日本で使い捨てコンタクトレンズが認可されたのが1991年。私たちが生まれたくらいですね。

これはつまり、

コンタクトをどんなに長く付けている人でも、その経験年数は30年弱

ということです。スマホと同じで、「何十年も使い続けた場合どうなるか」の研究をするために必要なサンプルがいないんです。

 

眼科の先生の濁しまくりな態度から察するに、「コンタクト一生付けられないかもよ」っていう論調になってきたのもここ数年なんだと思います。おそらく、私がコンタクトを付け始めた2000年代にはこんなことを言う人もいなかったんでしょう。

医学全般そうだと思いますが、大っぴらに言わないだけで、人体のことなんて“依然研究中”のことだらけですよ……確かなことなんてないのです。

コンタクトの歴史はまだ浅いし、未解明なことも多い。なのに普通に異物入れてるって、よく考えたら怖すぎです。

参考:http://www.eyeplaza.co.jp/history.html

だから私はレーシックもやりません

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少し話が逸れますが、これはレーシック手術も同じです。

手術が行えるということはレーシックの安全性が保証されているのは明らかですが、若い頃に手術をしてその目を80歳まで使い続けて問題なかったよーという人はまだ存在しません。日本でレーシックが普及しはじめたのが2000年代なので、まだ20年も経たないの歴史の浅い手術です。

レーシック外科医のほとんどがメガネをかけている

これは有名な話です。しっかり研究して一番理解している人たちが、上記の理由から自分ではやらないんですよ。本当です。

 

レーシックとは、簡単にいうとレーザーで角膜を薄く削る手術です。

「角膜を削ることで、光の屈折度合いを変えて、見え方を矯正する」という仕組みなんですね。そしてもちろん、この削った角膜は一生元には戻りません。

角膜を削っても問題ないため認められている手術ではありますが、それはあくまで「禁止するほどの絶対的なデメリットは証明できない」だけ。たぶん実は、けっこうデメリットの種があるんじゃないかと私は思っています。

だって、通常ある角膜を薄くするんですからね。角膜が薄いと眼圧測定がうまくできなかったり、眼内のレンズの度数を測れなくて白内障手術の正確性が低下したりするようです。目の病気になったときのことを考えると、不安要素が多すぎる。

こんなまとめもありますが、あながち嘘でもなさそうですよね……
» 【レーシック】日本で最初に行った眼科医は2008年に完全にレーシック手術を止めていた【安全か?】 – NAVERまとめ

 

それから、そういう仕組みなのでレーシックは受けるとしても人生で1回のみ。視力によっては2回目もできないことはないのですが、薄くした角膜をさらに薄くするのでリスクが高まります。

再び視力が下がってしまう可能性を考えると、仮にこれから技術が進展してやることにしたとしても、人生中盤くらいでやったほうがいいかなーという考えもあったりします。

 

あくまで個人の意見ですが、なにしろ物心ついた頃から目が悪いので、いろいろ調べてきました。実際レーシックをやって快適だよーという知り合いもいますが、それでも私は当面レーシック手術をやるつもりはありません。

参考:http://www.gankaikai.or.jp/important/lasik.html

まとめ:眼から得る情報は8割。2つしかない目を大切に……

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今の私の目は、1dayコンタクトならぎりぎりできるという状態です。

余っている2weekをたまに試してみるのですが、やっぱり痛くて付けていられません。きっとこのまま2weekには戻せないだろうなあと思っています。

まだ1dayならできますが、たぶん先は長くないでしょう……。少しでも長くもつように、メガネでいる時間を長くするようにしています。

最後に宣伝っぽくてすみませんが、「アイボン メディカル」はほんとに最高ですよ。これで私の目が少し長生きしてくれるような気がします。

 

人間には五感がありますが、全情報の8割は目から得ているといわれています。耳とか鼻とかいっぱいあるのに、目が8割。

なのに目はすべての人に2つずつしか付いていません。この2つの繊細なボールを、何十年と働かせ続けないといけないのです。

 

現代人はパソコンやスマホの画面を見る時間がとっても多いと思います。でもそれって、長い人類の歴史のなかで私たちが史上初めてトライしている生活スタイルだということを考えている人が何人いるでしょうか……。ああ怖い。

これを読んでくれた方は、私のぶんまで目を大切にしてくださいね。よかったら身近なコンタクト使用者にもシェアお願いします!

 

※この記事は、個人的に見聞きした情報、調べた情報に基づいて書かれており、医学的根拠が証明できるものではありません。目に違和感を感じたら、必ず医師に相談し適切な処方を受けてください。(最後まで保険をかけまくる)

 

▼この記事内で紹介した記事(外部サイトに飛びます)
» コンタクトレンズって何歳まで使えるの? 実は刻一刻と縮まっている眼の寿命 – 現役眼科検査員が教えるコンタクトレンズのすべて

» コンタクトレンズの歴史 – 近視・乱視矯正の総合コンサルタント

» 【レーシック】日本で最初に行った眼科医は2008年に完全にレーシック手術を止めていた【安全か?】 – NAVERまとめ

» レーシックを受けることをお考えの皆様へ ―そのレーシックは本当に安全でしょうか?―  – 公益社団法人 日本眼科医会

 

追記:この記事を公開した約3年後の2020年12月、ICL(眼内コンタクトレンズ)手術を受け、コンタクトレンズの寿命問題からは一旦解放されました!今でもこの記事へのアクセスが多いので追記します。参考にしてください。

【体験談】ICL(眼内レンズ)手術をして20年間のメガネ&コンタクト生活とおさらばしました2020年12月、ICL(眼内コンタクトレンズ)手術を受けて、約20年間のメガネ&コンタクト生活に終止符を打ちました。 人生のほと...
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