「自分がいないと回らない」は幻想です。責任感から会社を辞められない人へ

会社を辞めたい辞めたいと言い続けて早3年……。そんな人からよく聞くのが、「自分がいないと仕事が回らない」という声です。

「会社辞めたいってずっと思ってるけど、人が足りなくて仕事ボリュームがエグい。今自分が辞めたら、誰がこの仕事やるの?同僚にも迷惑がかかるし、炎上確実だし……むりだ」

でも、そんなことを言って悩んでいても、いきなり彗星のように優秀な中途社員が入ってきてバリバリ引き継いでくれる日なんて絶対にきません。

過去に似たような気持ちになっていたので、そんな人にエールを送りたいと思います。※ライフスタイル重視で働きたい大・中規模企業の人に向けて書いています。

 

「自分がいないと回らない」という現象

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こう思ってしまう人は、きっと会社から必要とされているんだと思います。

任された仕事をきちっとこなし、お客さんや上司からの信頼も厚く、同僚からも慕われている。

毎日忙しく仕事をしているのは、圧倒的に人手が足りないから。厳密にいうと、人はたくさんいるのに自分と同じレベルで回せる人がいない……。

こんな人が「自分がいないと回らない」状況に追い込まれがちです。

引っかかるのがここ→ 自分と同じレベルで回せる人がいない

本当はレベルが高い低いの話ではなくて、回せるか回せないかの違いは「その仕事をやり慣れているかどうか」だけです。その会社の常識やしきたりが感覚的にわかるかどうか。

ここを人間のレベルや先天的な処理能力のレベルと勘違いしてしまう人が多い気がします。

 

「やめられない」へ転換しやすい人の特徴

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「自分がいないと回らない」とは思いつつも、サクッと辞めちゃう人は辞めちゃいますよね。

「私がいないと回らない→だから→辞めたいけど辞められない」

 

という思考回路になってしまう人にはこんな特徴があります。

  • 責任感が強い
  • 頼られると断れない
  • 自分の仕事にプライドをもっている
  • つい世話をやいてしまう
  • 他人への思いやりがある

とてもいい人です。こういう人が犠牲になり、会社のいいように使われやすい……。

でも大きな組織の一員でいるのなら、割り切りも必要。情を挟みすぎるといいことありません。

 

会社員の極意とは、代替可能な人材であること

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これはけっこう誤解されやすい考え方かもしれません。

「誰にでもできるような仕事をやれ」という意味でも、「没個性でいろ」という意味でもありません。自分の価値はどんどん発揮していくべきですが、いつでも「代替可能」でいることを意識すべきだと思っています。

そもそもよく考えてみると、自分にしかできない仕事というのはそんなにないはずなんですよね。

個人のクリエイティビティを全面に押し出すアーティストや、超一流のスキルをもつハイパープロフェッショナルなら話は別。ですが、ほとんどの人はそんなに特別な存在ではありません。残念ですが自覚しましょう。

会社員の仕事にももちろんクリエイティビティは必要だけど、自分カラーを爆発させる必要はありません。ビジネスの世界では、合理的に考えて、最適解を追求するのみ。

「代替可能であれ」といったのは、それが最も合理的な方法だからです。その合理性を追求した結果、「会社」という組織形態ができています。

自分にしかわからない独特な手法で仕事を進めてしまう人は、組織にとってお荷物になります。常にマニュアル化しつつ業務を進め、自分の身に何かあっても問題なく回るシステムをつくっておくことが、企業人としては最も合理的な働き方です。

組織の一員として働くなら、仕事を属人化させてしまうのはよくありません。以下の記事にも似たようなことを書いています。

jimetsu-office-worker-1
比較的仕事はできるほう。だからこそ、どんどん仕事が降ってきて忙しい…。こなしてもこなしても終わらない〜 こういう人ってたく...

 

「自分がいないと回らない」のは恥ずべきことと捉える

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「そうは言っても現実的に人がいないんだから仕方ないでしょ!」

という気持ちはわかりますが、自分がいるからいないように見えるだけ。自分がいなくなれば、自然と誰かがそのポジションを埋めにきます。

(仮に本当に誰もいないんだとしたら、その会社の経営体制に問題があるので、回る回らないかにかかわらず将来のために辞めたほうがいいですね)

 

私も以前会社をやめるとき、最終出社日まで引き継ぎが決まらず、本当に業務が止まってしまうんじゃないかという気持ちのまま退職しました。

しかし、「そうは言っても辞める日は決まってるしなあ」と最後の2週間ほどで膨大なマニュアルづくりと資料整理をしておいたところ、辞めてみたら何も困ることはありませんでした。後から連絡がくることもほとんどなく。

ちょっと切ない気持ちですが、会社ってそういうふうにできてるんですよね。

もしかして回ってないのかもしれないけど、そんなに致命的なことは滅多に起こりません。多少バランスは崩れつつも、なんとか仕事は進んでいきます。

「自分がいなくなったあとどうなるのかな……?」なんて心配していたのは未熟だったなあと今となっては思います。

 

その責任感は、自尊心からくるプライドかもしれない

むやみに退職を勧めることはしませんが、

辞めたいと思っているのに、自分がいないと仕事が回らなくなりそうだから決断しかねている

という人がいたら迷わずにやめちゃえといいたいです。絶対にそんなことはないので。

「この会社には自分が必要」と思い込むことで、自分の存在意義を感じたいだけじゃないですか?理不尽なこともやりきれない思いも、「必要とされているという自尊心」で中和してしまっているだけではないかと。

もつべき責任感と、もたなくていいプライドの区別が大切だと思います。

どんなに自分をもっている人でも何年か同じ会社にいると考え方が狭くなってしまうので、いろんな働き方をしている人に話を聞いてみるといいと思いますよ〜

おわり。